七輪!炭の最高峰、紀州備長炭を徹底解説!

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七輪の活用方法

炭の中でも最高峰と言われている紀州備長炭とはいったいどのような炭なのか?

なぜ、紀州備長炭は炭の中でも有名なのか、その謎に迫ってみたいと思います。

そもそも紀州ってなに?

紀州とは地名を表しています。和歌山県と三重県南部の別名です。

紀州備長炭という名称について

紀州備長炭は和歌山県で作られた備長炭を示します。備長炭は作るものですので、人工物です。

備長炭を購入する場合は産地や製法について注意して下さい。

紀州備長炭と紀州製法備長炭は違いますので、お間違いなく!

備長炭の中でも「紀州製法」と記載のある備長炭は、紀州備長炭の製法と同じという意味です。

備長炭という名称について

江戸時代に紀州田辺藩で炭の問屋を経営していた備中屋長左衛門(びっちゅうや・ちょうざえもん)という人が、自分の作った炭の名前を「備長炭」と商標して紀州から江戸に送り出していました。紀州から送られてくる質のいい白炭(はくたん)は人々の間で「備長炭」として親しまれていました。

紀州備長炭の材料

紀州備長炭の原木はウバメガシという原木です。漢字で書くと「姥目樫」です。ブナ科コナラ属に分類される広葉樹です。

紀州備長炭は固くて叩くと金属のような音のする備長炭です。ウバメガシは国内で最も堅い木と言われるほど硬く、温暖な地域の急傾斜地でよく育つ原木です。そのため、雨量が多く温暖である紀州地方はウバメガシが育つ条件にピッタリです。

紀州製法備長炭とは紀州備長炭の製法を学んだ職人が海外で指導しながら、紀州備長炭と同じ製法で生成した備長炭のことを示します。紀州製法備長炭は現地で伐採した原木を紀州備長炭と同じ製法で生成するため、高品質で低価格なものが作られていますが、残念ながら原木はウバメガシではありません。

備長炭の材料としては日本の紀州で伐採されるウバメガシが最高峰と言われています。

紀州備長炭の特徴

紀州備長炭の特徴はその製法から白炭(はくたん)という種類に分類されます。

1000℃以上の高温で完全炭化され、他のどの炭よりも不純物が少ないです。

燃焼時には嫌な臭いを放出することなく食材の風味を損なわないことから、料理に使用されてきた歴史があります。

硬度が高く、叩いた時の音は金属音のような響きを感じることができます。吸着効果も高く、調湿、消臭に使用されることも多いです。

水を浄化する作用もあるため、ミネラルウォーターを作るための浄化にも利用されます。

紀州備長炭は電気をよく通すという特徴もあります。低温で炭化してしまった多くの炭は電気抵抗が大きいため電気を通すことはできません。音もキンキンと鳴り、電気も通すので、まるで金属のようです!

輸入炭も含めた炭の総消費量と比較すると、紀州備長炭は約1%しか流通していません。とても希少な国内備長炭なので、お値段的にもかなりお高いモノになります。

炭焼き職人の生産工程

原木、ウバメガシの確保

ウバメガシは職人さんの手により切り出されていきます。ウバメガシの生えている山から原木を切り出すためには色々な条件が揃わなければいけません。良質なウバメガシが生えているか、作業用の車両が入れる場所か、伐採していい領域か、境界線は明確に区切られているか、などです。

原木を簡単に運搬するためには車両などを使用します。昔は車が無かったため、山の頂上から木を伐採して、伐採した近くで窯焚きを行いました。窯焚きしている間も原木を伐採し、山の下へと原木を運搬しました。窯は山の上から1号基、2号基、3号基…と窯がいくつもあり、伐採した原木のすぐ近くで窯焚きできるように工夫していました。車のない時代でも高い位置から下へ運ぶことで運搬の手間を省いていたというわけです。

窯焚き前の準備

多くの原木を窯にいれるために、原木には切れ込みを入れて真っすぐになるよう成型します。太すぎるものは割ったりして形を揃えます。この作業を「木ごしらえ」と呼びます。太い原木は最後まで炭化できず、焼き締まった備長炭にならないので薪割機で割る必要があります。

天然のウバメガシを使用しているので曲がったものがありますが、切れ目を入れては楔を打ち込み真っすぐに整えていきます。

人間が入れるくらい大きな窯の中にウバメガシをズラリと敷き詰めていきます。「木くべ」と呼ばれる作業工程です。その量は1回の窯焚きで4000kgにもなります。窯の中は前回窯焚きをしたあとの余熱が冷めないうちに行う作業ですが、窯の中はサウナのようにアツアツです。足の裏や耳たぶがヤケドになるほど熱いのです。窯内で木を並べていく作業はとても重労働です。

口焚き

窯の温度を上げるために丸2日間かけて、燃焼作業を行います。窯には木を並べた時に人が出入りした窯口があります。赤土でできた消し粉(けしこ)を水で練り上げて粘土を作って、焚き口を残して塞いでしまいます。焚き口から雑木をいれて燃やしていくので「口焚き」と呼ばれています。

原木にはたっぷりと水分が含まれていますが、窯内の温度は徐々に上げられてウバメガシの水分はゆっくりと抜かれていきます。ウバメガシの原木の炭化が始まる頃合いを、原木の焼ける時の煙の色と匂いで判断して最初の口焚き止めます。

完全に密閉してしまうと窯の火が消えてしまうので、小さな穴をあけておきます。最低限の空気を送り込むための最小限の穴に調整します。3日~5日かけて窯の中で燃え続けて、原木はゆっくりと炭化していきます。

窯の中でゆっくり炭化している間に職人は次に窯に入れるための原木を伐採しなければなりません。休む暇がないほど忙しいです。

窯焚きしている間、窯の排煙口からでる煙を冷まして集めると「木酢液」を抽出することができます。

炭化の終わり

炭化が終わりを迎えると煙は青白く、匂いはせき込むような匂いになります。

焚き口を少しずつ開けていきゆっくりと空気を入れていきます。空気を送りこんで精錬する作業を「ねらし」と呼びます。

じっくりと時間をかけて1日がかりで炭が傷まないように空気を送り込んでいきます。ゆっくり時間をかけて精錬することで炭素純度が高まり優れた備長炭へと生まれ変わります。

空気を送り込まれた備長炭は1000℃を超え、暗く赤い色をしていますが、温度がグングンと上がり黄色に見えるほど光輝きます。

空気が送り込まれることによって急激に温度上昇した炭は極めて純度の高い炭素の塊へと性質変化していきます。炭の表面についていた原木の皮は完全に燃焼されます。

窯出し

外に描きだした備長炭の消火準備をします。真っ赤になった備長炭に消し粉(けしこ)をかけると酸素が遮断されて消火されます。エブリと呼ばれる金属製の道具で備長炭を掻き出しては、消し粉(けしこ)をかけて消火していきます。消し粉(けしこ)は土と灰を混ぜた「素灰」を使用します。消火の作業もまる1日かけて行われます。

灰出し

1日から2日、素灰の中で眠らせておいた備長炭を掻き出して、職人の厳しい目で選別していきます。焼き上がりの確認をしながら大きさ、長さ、重さなど、様々な条件の元、選別していきます。紀州備長炭の規格に沿って分けられた完成品を箱に詰めて全ての工程が終了となります。

利用した原木の量に対して、得られる備長炭の量は10%程度です。

木くべから換算すると…
木くべ:1日
口焚き:5日
炭化 :8日
解放 :1日
窯出し:1日
消火 :1日
選別 :1日

トータル18日間程度、2週間もかかる工程です。
※口焚きや炭化の日数は状態により前後します。

紀州備長炭窯元直送の店、杣人

杣人(そまびと)とは、山にはえた木を切る職業の人のことです。

「きこり」と呼ばれることもあります。

そんな杣人を代表する紀州備長炭の窯元直送のお店があります。

それがコチラ

杣人では良質な紀州備長炭が、色々な荷姿で提供されています。

東京の料亭も、個人キャンパーも、BBQで使用する人も、床下に敷いて家のクリーン化をする人も、somabito.comで紀州備長炭を入手しています。

業務用で使用する人はまとめ買い

個人でBBQに使用する人は3kgから

卓上七輪でおひとり様飲みを楽しみたい人

最高峰の紀州備長炭を様々な荷姿で提供してくれるので、どんな方でも利用できると思います。

杣人で仕入れた良質な紀州備長炭

somabito.comは私もお世話になっています。

どんっと購入します。

備長炭の入った段ボール

紀州備長炭と大きく書かれた和歌山県木炭共同組合の段ボールは、まさしく紀州備長炭!

この段ボールの大きさで内容量は15kg品です。横 57cm 縦 x 27cm 高さ x 20cmのサイズで1号箱と呼ばれる段ボールです。

紀州備長炭の製炭技術は昭和49年に和歌山県無形民俗文化財に指定されています。紀州備長炭という商標は和歌山県木炭共同組合によって、平成18年11月に地域団体商標に登録されています。

特許庁にもちゃんとあります。

大小様々入れてある紀州備長炭
紀州備長炭の荒
大きめの 紀州備長炭

紀州備長炭は、細丸、小丸、中丸、割、荒、半丸などのように規格が細かく分類されています。

馬目と呼ばれるものはウバメガシを原木とした品質の良いものです。備長はウバメガシを除くカシ類を原木としていて品質の良いものを表しています。

例えば、「馬目小丸」と呼ばれるものだと、原木がウバメガシで直径2~3cm程度で長さが20cm以上あることを示します。

紀州備長炭の断面

紀州備長炭の断面を見てみると黒くてキラキラしています。手に持つと木のスジを指先に感じ、指をスライドさせたら切れてしまう程に堅く鋭いです。尖った部分や割れて鋭利な部分は危ないので素手で触らないようにしましょう。

見ているだけどうっとり…

燃料に使ったり、水の浄化に使ったり、お風呂に入れたり…。

紀州備長炭が楽しみをワーッと広げてくれそうです!

使った感想などもたくさん書いていきますので、今後ともよろしくお願い致します。

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