七輪を使ったことのない人でも大丈夫、使い方を徹底解説しますので、是非参考にしてみてください。
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私が愛用している七輪はコーナンオリジナル七輪と七輪本舗の焼鳥秋刀魚七輪です。
七輪の構造について
七輪の各部位について
七輪はツルと呼ばれる持ち手がついていて、持ち運びができるようになっています。
形は丸タイプや四角タイプがあります。
網を一番上に置いて使用します。
七輪の中に炭などの燃料を入れて使用します。
燃料を入れる部分には火皿(ひざら)と呼ばれる穴の開いたお皿が入っていて、火皿の上に木炭や備長炭などの燃料をおきます。
火皿は穴が開いていますので、燃焼中の燃料に空気が送り込めるようになっています。
火皿のさらに下には横出しで穴が開いています。この穴を風口(かざくち)と呼びます。
うちわで風口をパタパタと扇ぐと空気は七輪の中に送り込まれます。
空気は火皿の穴を通って燃焼中の炭に新鮮な酸素を送り込めるようになっているので、火力を強める(炭をもっと燃やす)ことができます。
七輪の燃焼の仕組み
七輪は木炭などの炭に火をつけて燃やすための道具です。家庭用のコンロと同じようなものです。
家庭用のコンロは燃やすためにガスを使用しますよね。IHコンロの家では電気を使用します。
七輪はガスも電気も必要ありません。
燃焼に使用するのは炭です。
燃料が炭なので七輪本体はどこにでも移動が可能です。
新鮮な空気(酸素)を取り込んで、炭に火力を与えます。
炭の熱は上にむかって上昇気流となるため、下からの空気を吸い込みます。
下から空気を送り込む仕組みなので、食材の焼き加減を見ながらうちわで扇いで火力を調整します。
七輪の形状やサイズ
七輪には丸タイプのものや四角タイプのものがあります。
七輪と言えば丸型を示すことが多く、丸七輪と呼ばれています。
網を置く一番上の部分がおおよそ30センチ程度の円形です。
30センチの円形部分の中央が炭の火があたる部分で、焼きしろと呼びます。
丸七輪は食べ物を焼く部分の焼きしろがあまり大きくはないので、1人~3人で使用するBBQに向いています。
丸七輪は筒状になっているため、風穴から取り込まれた空気が炭全体に広がるので、燃焼効率がとても良いです。火力を効率よく高めたい時に向いている形状です。
四角タイプの七輪は角七輪と呼ばれています。
角七輪は丸七輪に比べて焼きしろが大きいので、3人~5人で使用するBBQに向いています。
四角い網を置いて調理ができるので、秋刀魚(さんま)を焼くときにもはみ出さずに焼けます。ほっけなどの大きめの魚やするめイカなどのサイズのものを焼くのにも適しています。
角七輪は焼き鳥をずらっと並べて焼くときにも便利です。
丸七輪と比較すると使う炭の量が多くなることがデメリットです。カドの部分の火力が弱くなることもデメリットです。
しかし、BBQをする場合は特に気になるデメリットではないと思いますので、人数に合わせて使いわけるのがよいと思います。
角七輪にも小さいタイプもありますので、人数に合わせて使いわけましょう。
七輪の重さ
七輪は珪藻土(けいそうど)と呼ばれる土を固めたものでできています。
珪藻土の七輪の重さは、大きさにもよりますが4Kg~9kgくらいです。おおよそですが、バケツに半分くらい水をいれたくらいの重さですね。
珪藻土ではなく、金属製のスチールでできた七輪はもっと軽くて1.5kgくらいのものもあります。
金属製のものは軽くて頑丈です。珪藻土の七輪と比べると割れる心配もないので、アウトドアで持ち運びをする時にとても便利です。
金属スチールの七輪なら、振動もへっちゃらです。
車に乗せてキャンプに連れていってあげてもよいでしょう。使い終わったあとはよく冷えてから車に乗せて下さい。
ガスとの違い
ガスで食材を焼くのと炭火で食材を焼くのとでは赤外線量が違います。
赤外線量はガスと比較すると4倍以上と言われています。
赤外線量が多いと食材の旨味を引き出してくれます。
赤外線量の多い熱で焼かれた食材は表面に一気に火が通るので、外側がパリッとした焼き上がりになります。
そして、赤外線は食材の奥までしっかりと熱を届ける働きをするので、ホカホカのホクホクの焼き上がりに仕上げてくれます。
炭火で焼くときは赤外線独自の火力の伝わり方のほかに香りの付き方に違いがあります。
炭に食材の油が落ちた時に煙が発生します。
食材にその煙がかかると燻したような香りが付きます。
お肉やお魚は煙の燻しの香りが付着したほうが美味しくなります。
七輪の入手方法
インターネットで買う
七輪はインターネットで検索するとたくさん出てきます。
インターネットで購入すると家まで配達してくれるのでとても助かります。
種類も金属性から角型タイプのものまで大小様々な七輪が出来てきますので、じっくり比較して自分の使う用途に適した七輪を探しましょう。
実家にあるかも…?
七輪を買おうと思ったとき、まずは実家に聞いてみましょう。
何回か使用したっきりで物置にしまったままの七輪があるかもしれません。
あなたのお父さんも七輪で焼く秋刀魚に魅了されて、かつて七輪を多用していた可能性があるのです。
だから購入する前に実家に「七輪ってある?」って聞いてみるとよいでしょう。
選び方のポイント
選び方のポイントは何人で炭を囲むか?で決まります。
2人で使用するだけで大きなサイズの角型を買っても、準備や片付けが大変になり良いことがありません。大きい七輪を使うと炭の消費も多くなってしまいます。
私は主に自宅で使用する目的でしたので、使用する人数は3人。家族だけしか使いません。
初めての七輪は丸型でしたが、丸型にしてホントに助かりました。
網などがホームセンターで手に入り易いですし、一人で持ち運びもできるサイズなので片付けも簡単、とにかく扱いやすかったです。
実際に使ってみると炭の量が少なくて済みますし、時々一人で使用することもあるくらいなので、スタンダードな丸型にしてよかったです。
使い終わったあとは物置の中に片付けていますが、サイズ的にもちょうどよかったです。もうちょっと大きいサイズだったら片付ける場所に困っていたところです。
七輪のお手入れ
七輪の洗い方
珪藻土でできている七輪は水洗いをしてはいけません。
珪藻土が水を吸いやすく、水を吸ってしまうと伸びたり縮んだりするので、割れやすくなってしまいます。
水によって珪藻土が溶けだすこともあるので濡らさないことが大切です。
中の火皿は、常に高火力にさらされているので割れやすいです。
火皿は割れてしまうものだと認識し、割れた時の予備を用意しておくとよいでしょう。
何度も調理で使用しているとコゲやススなどがつきますが、マイナスドライバーのようなものでカリっと削り取る程度のお手入れで十分でしょう。
コゲやススは調理をすれば必ずつきますので、それほど念入りに掃除しなくてもよいでしょう。
底部分には炭の燃えたカスの灰が溜まりやすいので、毎回払っておきましょう。
私は七輪を使い終わったあとすぐに炭を消壺へ入れ、灰は全て払っておきます。
灰は水分を吸って湿ると固まってこびりつくのでサラサラのウチにお掃除してしまいます。
仕上げは息でふっふっと吹いてやればすっかりキレイになります。
七輪の保管方法
七輪は乾燥した場所に保管するようにしましょう。
珪藻土は水分を吸いとってしまうような、除湿の働きをしてしまうので、湿った場所は厳禁です。
保管する際は冷めてからにしましょう。
ダンボールの箱や気の箱などに収納して保管する場合は倒れて割れないように注意しましょう。
ペール缶のようなオシャレな入れ物に保管する人も多いようです。
金属製の七輪も珪藻土七輪と同じで湿った場所はNGです。
金属なので水洗いができるのですが、水で洗ったあと水分が残ると錆びてしまいます。
金属製の七輪を水洗いした時は完全に乾いてから保管しましょう。
七輪を使うときの注意点
火災の注意
火を使うので火災に注意して下さい。
七輪の周りには燃えやすい紙、葉、灰、木などは遠ざけておきましょう。
着火に使用するようなライターやガス缶なども遠ざけて下さい。
炭は爆ぜる(はぜる)とパチっと火の粉が飛びます。
火のついた炭のカケラがはじけ飛ぶ場合があるので着火時や火起こしの初期段階は十分に注意して下さい。
七輪の上部にも注意して下さい。燃焼した際には火が上にあがるので、七輪を狭い場所は天井の低い場所では使用しないで下さい。
風口の向きにも注意が必要です。
上にばかり注意がいっていると風口を見落とします。
風口が自分の足のほうに向いていて、風が吹くと熱いおもいをします。逆風で熱が風口から出てくるので、風口の向きにも注意して下さい。
一酸化炭素の発生に注意
七輪は炭を燃やしますので、酸素が使われて二酸化炭素が発生します。
換気が悪くて酸素が少ないと二酸化炭素ではなく一酸化炭素が発生してしまいます。
一酸化炭素は中毒になる可能性があるので非常に危険です。必ず換気の良い場所で使用して下さい。
取り扱いさえ間違えなければコンロと同じように室内でも使用できますので、十分な換気を心がけて下さい。
室内で使用する場合は一酸化炭素の警報機を近くに設置するとよいでしょう。
練炭の使用について
私は練炭を使用しません。
自分で練炭の使用を禁止しています。マイルールです。
練炭には専用の練炭コンロというものがありますが、練炭専用であり七輪とは異なります。七輪で練炭を使うと燃焼不良がおきて危険です。
練炭の形も七輪には合いません。転倒の恐れがあり危険です。
七輪の表示に「木炭コンロ」とか「練炭を使用しないこと」などと記載されていることもあり、練炭の使用を警告している七輪も多くあります。
息を吹きかけての火起こし
火を起こす際に風を送り込みたくて息を吹きかける場合がありますが、これが意外に危険です。
一気に風を送り込みたいと思う気持ちが強い人ほどたくさんの息を吸い込み、長く息を吹こうとしますが、頑張らないで下さい。
息を吹くときに酸欠になっちゃうんです。酸欠になると気絶してしまいます。
冗談抜きで火起こしでクラッとくる場合がありますので、息を吹きかけるときは頑張らないで下さい。
できれば軽めの息で、ふーふーと、スープを冷ますときのふーふーくらいにしてください。
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